社長に経営のキズキを与え会社の成長発展に貢献したいと切に願う、事業成長コンサルタントの藤波誠司です。
今日のお話しは、「理念とマニュアルの重要性」です。
理念がある会社には、作った社長の熱い思いが込められていますよね。
そして、会社が大事にする考え方や、行動理念、会社が目指すべきビジョンなどがまとめられていると思います。
社員には、会社に入社したら、その理念を覚え、日常業務の中で遂行してほしいと思ってます。
ただこれが難しくて、中々覚えてくれません。
日常業務の中で、実践できない、勝手に、自分に都合よく解釈して仕事をしてる社員を見ることもあります。
これは、社長からしたら本当に困った問題です。
なぜ理念が浸透しないと起こる問題
なぜこのようなことが起こるのか?
それは、理念と日常業務との間に乖離がしょうじている。
言い換えれば、理念がお題目になっているということになります。
例えるなら、社長は「Aの山に登るぞ」と言っているのに、社員は「Bの山に登りたい」などと勝手に叫んでいるようなものですよね。
Aの山とBの山では、登るための装備も違いますし、心構えも違ってくるでしょう。
そもそも山に登りたくないと考えてる社員もいるかもしれません。
そんなバラバラな意見が出るようでは、会社としての目標を達成することは難しいですよね。
こうした問題を放置していると、こんな問題が起こってきます。
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会社としての一体感・統一感が失われていく
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まとまりがなくなり、会社としての「力」が弱まる
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考え方・行動・評価などの判断基準が、人によってバラバラになる
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商品・製品などの開発方針に一貫性がなくなる
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社員にとって、将来の不安が増す
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お客様の不信感が増大する
会社という組織は、一艘の船みたいなものです。
船長である社長の下で、船員はそれぞれの役割をしっかり果たさなければ、船は前に進むことなんてできないですよね。
つまり、船長が示す目的地を全員が理解し、目的地にたどり着くために一致団結して各自の責任を果たすことが求められるわけです。
理念と日常業務を結びつけるには
ここで大事なことは、理念と日常業務を結びつける仕組み作りになります。
人は頭で分かっていても、現実の仕事の中では、目の前の仕事に追われて忘れがちです。
そうはさせないために、理念と日常業務をつなぎ続ける仕組みが必要になります。
この仕組みには、いろいろな方法があると思います。
経営計画作りや人事評価制度もその仕組みの1つになります。
そして「マニュアル」もその1つです。
会社のさまざまな活動は、本来「理念」の実現・達成のために行うためのものになります。
つまり、社員全員が一丸となって「理念」の実現・達成に向かってもらうためには、「理念」を具体的な行動に落としたものが必要になります。
マニュアルは、理念を実現するための具体的な行動を明確に記載したもの(中見出し4)
だということが言えます。
マニュアルが、理念を具体的な行動にしたものである以上、それを学び実践することは、社員としての義務であり責任ということになります。
社員としては、果たさなければいけない役割になります。
社長は、この点を押さえておくことが重要になります。
マニュアルの効果
マニュアルには、最も良い仕事のやり方をまとめる必要があります。
例えば、「営業マニュアル」には、お客様とのやりとりが出てきます。
そして、会社の姿勢・考え方を踏まえたセリフが用意されています。
このセリフを覚えることで、自然に会社の価値観が身についていきます。
行動規範は同じになります。
だから、マニュアルには、全員が必ず習得しなければならないという「強制力」が必要になります。
マニュアル = 理念と日常業務を結びつける仕組み
マニュアルには、仕事に必要なことがまとめられているので、必然的に使う必要性ができてきます。
そうなると、仕組みとして、マニュアルは機能してきます。
この仕組みを作っていくと、理念や価値観のベクトルがそろってくるので、こんな効果が出てきます。
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会社としての一体感・統一感が生まれる
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まとまることで、組織力が高まる
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考え方・行動・判断のブレない軸ができる
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商品・製品などの開発方針に一貫性が出る
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社員の仕事のキャリアビジョンが描きやすくなる
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一人ひとりの力、現場力が鍛えられる
そして、最も重要なことは、「会社のDNAが継承される」これはものすごく大事なことです。
小さな会社ほど、理念のもとにまとまることは、非常に重要で、まとまることで大きな力が発揮できるようになります。
逆に、理念が不一致な会社はまとまった力が発揮できないことになります。
社員と一丸となって、大きな力を発揮して前に進んでいきましょう。
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