ドンブリ経営が危険な理由とは?

「ドンブリ経営を脱するために数字を見ましょう!」という言葉をよく耳にします。では、なぜ数字を把握することが大事なのでしょうか?

その理由は明確で、数字こそが会社の現状を客観的に表す指標だからです。ビジネスの成否を判断するうえで、曖昧な感覚ではなく、具体的なデータに基づくことが重要になります。つまり、正確な成果は数字でしか測れないのです。

本記事では、数字を把握しないドンブリ経営がもたらす危険性と、どのように数字を活用すれば効果的な経営ができるのかについて詳しく解説していきます。


ドンブリ経営とは?

ドンブリ経営とは、売上や経費、利益などの数字を明確に把握せず、なんとなくの感覚で経営を進めることを指します。「なんとなく儲かっている気がする」「このくらいの売上なら大丈夫だろう」といった曖昧な判断に頼ることで、後々大きな問題に直面する可能性が高くなります。

ドンブリ経営が続くと、以下のような問題が発生します。

  1. 利益が出ているのか分からない
    • 売上はあるが、実際にどのくらいの利益が出ているのか把握できていない。
    • 仕入れや経費がかさみ、気づいたら赤字になっている。
  2. キャッシュフローが不安定になる
    • 収支のバランスが取れず、資金繰りが厳しくなる。
    • 支払いサイトの管理ができておらず、資金ショートを起こすリスクがある。
  3. 適切な経営判断ができない
    • 数字に基づく分析ができず、成り行きで経営を進める。
    • どの施策が効果的だったのか分からず、成功体験を再現できない。

数字を把握しないことで起こる具体的な問題

例えば、あなたの会社で「今月の売上目標は100万円」と設定したとします。

  • 現状の売上が 10万円 の場合
    • 残り 90万円 をどう埋めるかの対策を考える。
    • 新規顧客の獲得、既存顧客への追加提案、価格の見直しなどが必要。
  • 現状の売上が 90万円 の場合
    • 残り 10万円 を達成するための対策を考える。
    • 追加の販促や短期的な施策で目標達成を目指す。

しかし、ドンブリ経営では「現在の売上がどのくらいか分からない」という状況が発生します。すると、

  • どれくらいの売上が必要なのかが明確でないため、適切な対策が取れない。
  • 目標達成のための戦略が漠然とし、効果の薄い施策に時間とリソースを費やしてしまう。

結果として、「一生懸命やっているのに成果が出ない」「なぜ売上が伸びないのか分からない」という状況に陥ってしまいます。


数字を把握することの重要性

数字を把握することは、単に現状を知るためだけではありません。そのデータを活用して、的確な経営判断を行うために必要なのです。

1. 問題点を特定できる

売上が思うように伸びていない場合、

  • 来店客数が減っているのか?
  • 客単価が下がっているのか?
  • 競合との差別化ができていないのか?

といった問題を数字から分析することができます。

2. 成功要因を再現できる

例えば、ある月に売上が急増したとします。その要因が、

  • 特定の広告施策が当たった
  • リピーターが増えた
  • 新商品の売れ行きが良かった

など、数字を分析することで明確になります。

このデータを活用すれば、「次回も同じような施策を実施することで、再び売上を伸ばせる」という確信を持てるのです。

3. 無駄なコストを削減できる

「売上は伸びているのに、利益が出ない」という場合、

  • 広告費がかかりすぎている
  • 仕入れ原価が高すぎる
  • 人件費が増えすぎている

といった問題がある可能性があります。

数字を見れば、どこに無駄があるのかが一目瞭然になり、適切なコストカットを行うことができます。


数字を活用するための実践ステップ

では、実際にドンブリ経営を脱し、数字を活用するにはどうすればいいのでしょうか?

1. 基本的な数値を把握する

まずは以下の数字を毎月チェックしましょう。

  • 売上(総売上、商品別売上)
  • 利益(粗利、営業利益)
  • 費用(固定費、変動費)
  • キャッシュフロー(入金・出金のバランス)

2. データを記録し、分析する

毎月の数字を記録し、

  • 過去のデータと比較して変化を把握する
  • 売上の増減がなぜ起こったのかを分析する
  • どの施策が効果的だったのかを検証する

これを繰り返すことで、経営の精度が格段に向上します。

3. 具体的なアクションプランを立てる

数字をもとに、「次に何をすべきか?」を明確にしましょう。

  • 売上が下がっているなら、新規集客を強化する。
  • 利益が出ていないなら、コストの見直しを行う。
  • キャッシュフローが悪化しているなら、支払いサイトの調整を検討する。

これにより、経営が「感覚」ではなく「データ」に基づいたものになり、確実に成長する仕組みが作れます。


まとめ

ドンブリ経営は、経営者自身が「どこに向かっているのか分からない」状態を作り出し、企業の成長を妨げます。

数字をしっかりと把握し、分析し、それを基に戦略を立てることで、

  • 目標達成のための的確な施策が打てる
  • 無駄なコストを削減できる
  • 成功を再現できる

といったメリットが得られます。

「数字を見るのは面倒」「なんとなく経営してきたけど大丈夫だった」と思っている方こそ、今すぐ数字を把握する習慣をつけてみてください。それが、あなたのビジネスを安定・成長させる第一歩となります。